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検査項目の解説


検査項目の解説

検査結果各項目の解説です。
ご注意:「異常を示す病態」はあくまでも傾向であり、これらの疾患を診断するものではありません。

項目名 臨床的意義 異常を示す病態
高値を示す病態 低値を示す病態
白血球像 白血球の形態と分画から、感染症や血液系悪性腫瘍の鑑別診断を行う基本的な検査。 [好中球増加]
急性感染症、悪性腫瘍、白血病(慢性骨髄性)、炎症性疾患

[リンパ球増加]
伝染性単核症、リンパ性白血病、百日咳、流行性耳下腺炎、一部の慢性感染症

[好酸球増加]
各種のアレルギー疾患、寄生虫症、猩紅熱、膠原病
[好酸球減少]
ウイルス性疾患、時に重症感染症、中毒、脾腫

注)採血後、塗抹までの時間が長い場合、白血球の破壊,変形が進みリンパ球,単球の比率が高くなる傾向がある。また好中球も分葉が進む場合があり、採血後はすみやかに塗抹すべきである。
赤血球像
赤血球の形態異常から、血液疾患の病態を鑑別する検査。 各種貧血症(鉄欠乏性貧血、溶血性貧血、巨赤芽球性貧血など)、奇形赤血球症(球状赤血球、楕円赤血球症など)、肝胆道系疾患(標的赤血球など)、血液系悪性腫瘍 など
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ヘモグロビンF(HbF) 胎児期に生成されるヘモグロビン。サラセミアや再生不良性貧血など様々な血液疾患で認められる。 β-サラセミア、高ヘモグロビンF血症、遺伝性高胎児ヘモグロビン症、不安定ヘモグロビン症、鎌状赤血球症、Hb Kenya 低値側の臨床的意義は少ない
ヘマトクリット(Ht) 血液中に占める赤血球の全容積をパーセント表示した値。貧血等の血液疾患のスクリーニングに用いられる。 真性多血症、二次性多血症(高地居住者、慢性呼吸器疾患など)、脱水、新生児
[小球性貧血(MCV低値)]
鉄欠乏性貧血、鉄芽球性貧血、サラセミア など

[正球性貧血(MCV正常)]
急性溶血性貧血、再生不良性貧血、出血性貧血 など

[大球性貧血(MCV高値)]
巨赤芽球性貧血(悪性貧血、葉酸欠乏性貧血) など
血小板数(PLT) 止血機構の中心を担う血球成分。自己抗体やDICなどによる消費の亢進、骨髄疾患や肝硬変で減少をみる。 [腫瘍性]
本態性高血小板血症、慢性骨髄性 白血病、真性多血症

[反応性]
出血、摘脾後
[産生低下]
再生不良性貧血、急性白血病、巨赤芽球性貧血

[破壊亢進]
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、抗血小板抗体、血小板関連IgGが検出される
CK(CPK) 骨格筋や心筋の崩壊を反映して上昇する酵素。急性心筋梗塞や多発性筋炎で上昇。 筋疾患(筋ジストロフィー、多発性筋炎、皮膚筋炎、尿毒症性ミオパチー)、脳血管障害・頭部外傷の急性期、てんかん大発作時、アルコール中毒、心筋梗塞、甲状腺機能低下症、心筋炎、副甲状腺機能低下症、糖尿病、悪性高熱症の保因者
甲状腺機能亢進症、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、関節リウマチなど
AST(GOT) 代表的な肝機能の指標。肝細胞障害で血中に逸脱するが、骨格筋、心筋、赤血球などの破壊でも上昇をみる。 劇症肝炎、ウイルス性肝炎、薬剤性肝障害、アルコール性肝炎、慢性肝炎(活動型、非活動型)、肝癌 肝硬変、胆汁うっ滞、閉塞性黄疸(一般に急性・慢性肝炎ではALTがASTを上回り、肝硬変や肝癌ではASTの方がALTよりも上昇するといわれている)
低値側の臨床的意義は少ない
ALT(GPT) 肝細胞の破壊に伴い血中に逸脱する酵素。AST(GOT)よりも肝に特異性が高く、肝炎の病勢指標に用いられる。 劇症肝炎、ウイルス性肝炎、薬剤性肝障害、アルコール性肝炎、慢性肝炎(活動型、非活動型)、肝癌 肝硬変、胆汁うっ滞、閉塞性黄疸(一般に急性、慢性肝炎ではALTがASTを上回る。また肝硬変、肝癌ではAST上昇の方が優位といわれている) 低値側の臨床的意義は少ない
ALP(アルカリフォスファターゼ) 肝障害、胆汁うっ滞や骨疾患、妊娠等で上昇を示す酵素。血液型がB型、O型の人はやや高め。 肝疾患(肝硬変、肝細胞癌、慢性肝炎)、胆道系疾患、骨疾患(骨腫瘍など)、甲状腺機能亢進症、慢性腎不全 など
小児、思春期では健常人でも骨型ALP(ALP3)が高値となる
先天性hypophosphatasia
γ-GTP(γ-グルタミルトランスペプチダーゼ) 肝・胆道系障害のスクリーニングに用いられる検査。肝ミクロゾームでの薬物代謝に関与する酵素で、胆汁うっ滞や、アルコール性、薬剤性肝障害で上昇する。 アルコール性肝障害、薬物性肝障害、胆汁うっ滞(肝内、肝外)、急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝細胞癌、過栄養性脂肪肝 など -
クレアチニン(CRE) 筋肉内でクレアチンから産生される非蛋白性の窒素化合物。食事など外的因子の影響を受けない腎機能の優れた指標。 GFR(糸球体濾過量)の低下(糸球体腎炎、腎不全、うっ血性心不全)
血液濃縮(脱水症、火傷)
筋細胞肥大(末端肥大症、巨人症)
尿中排泄量の増加(尿崩症、妊娠)、筋萎縮(筋ジストロフィー、甲状腺疾患)、産生障害(肝障害)
尿酸(UA) 腎臓から排泄される核酸の最終代謝産物。高値の場合は、痛風や痛風腎、尿路結石症を発症する。 [一次性痛風]
特発性高尿酸血症、プリンヌクレオチド代謝関連酵素異常症(HGPRT欠損症、レッシュ・ナイハン症候群)

[二次性痛風]
尿酸の過剰産生(高プリン体食の過剰摂取、血液疾患、脂質代謝異常など)、尿酸 の排泄低下(腎実質障害、Bartter症候群、薬剤など)、尿路結石症(尿酸結石)
[尿酸合成の低下]
キサンチン尿症、肝疾患など

[尿酸の排泄亢進]
特発性低尿酸血症(分泌亢進型、再吸収能不全型)、二次性(Fanconi症候群、Wilson病、アルコール中毒症など)、薬剤(アセトヘキサミド、尿酸排泄剤、造影剤など)
尿素窒素(UN) 血液中に含まれる尿素窒素。腎機能の指標として広く利用され、腎不全、熱傷、消化管出血や高蛋白食摂取で上昇。 [腎前性]
火傷、消化管出血、脱水 など

[腎 性]
腎不全、ネフローゼ症候群、尿毒症 など

[腎後性]
尿路閉塞性疾患、尿路結石 など
肝機能低下(肝硬変、肝炎)、利尿剤使用時 など
ホモシステイン ホモシスチン1分子から2分子のホモシステインが還元によって得られる。アミノ酸代謝異常の一つであるホモシスチン尿症のスクリーニングに際してホモシステインが測定される。ホモシステインからメチオニン生成の代謝系路において葉酸、ビタミンB12はメチル基転移の補酵素として働いており、これらの欠乏時にホモシステインの増加することが知られている。報告はタンパク結合型を含む総ホモシステイン量として行う。なお、採血後の放置は測定値の上昇を招くので、直ちに血漿分離を行い凍結する必要がある。 ホモシスチン尿症 葉酸、ビタミンB12欠乏
グルコース(GLU) 「血糖値」と呼ばれる。糖尿病の基本的な検査。食事の前後で変動が大きいが、空腹時で126mg/dl以上は糖尿病を疑う。 一次性糖尿病(1型および2型糖尿病)、二次性糖尿病(慢性膵炎、肝硬変など)、グルカゴノーマ、甲状腺機能亢進症、クッシング症候群、原発性アルドステロン症 など
〔健常人でも食後は126mg/dl以上となるが、通常160mg/dl前後にとどまり200mg/dlを超えることはない。胃切除後の患者では一過性に200mg/dlを超えることがある(ダンピング症候群)〕
[反応性低血糖]
ダンピング症候群(血糖値のピークを過ぎたのち)、機能性低血糖など

[空腹時低血糖]
下垂体機能低下症、低グルカゴン血症、副腎皮質機能低下症、肝癌、肝硬変、アルコール性低血糖、インスリノーマ など

[外因性低血糖]
医原性低血糖(インスリン治療や経口血糖降下剤過剰投与に伴うもの)
ヘモグロビンA1C(グリコヘモグロビンA1C) 糖が非酵素的に結合したヘモグロビン。糖尿病患者における過去1〜3カ月の長期血糖コントロールの指標。 糖尿病の血糖コントロール不良による高血糖、腎不全、慢性アルコール中毒症 赤血球寿命の短縮、低血糖症、ヘモグロビン異常症
TG(中性脂肪) 動脈硬化の危険因子。食後は高値になるため、採血は空腹時に行う。 家族性高リポ蛋白血症(I型、II b型、III型、IV型、V型)、Tangier病、LCAT欠損症、糖尿病、甲状腺機能低下症、下垂体機能低下症、クッシング症候群、急性・慢性膵炎、ネフローゼ症候群、アルコール依存症など 無β-リポ蛋白血症、続発性脂質代謝異常(甲状腺機能亢進症、副腎皮質低下症、肝硬変、末期癌など)
総コレステロール(T-Cho) 原発性・続発性高コレステロール血症のスクリーニング検査。 原発性高コレステロール血症(家族性高コレステロール血症、II a,III型高脂血症、リポ蛋白リパーゼ欠損症など)、続発性高コレステロール血症(糖尿病、甲状腺機能低下症、ネフローゼ症候群、肝癌、閉塞性黄疸)、von Gierke病など
一次性低コレステロール血症(α-リポ蛋白欠損症、無・低βリポ蛋白血症など)
ニ次性低コレステロール血症(甲状腺機能亢進症、Addison病、肝細胞障害など)
HDL-コレステロール(HDL-Cho) HDLというリポ蛋白の粒子に含まれるコレステロール。一般に善玉コレステロールと呼ばれ、低値は動脈硬化の危険因子。 [高HDL血症として]
CETP欠損症、家族性高αリポ蛋白血症、原発性胆汁性肝硬変症 など
Tangier病、LCAT欠損症、LPL欠損症、アポA-I欠損症、アポC-II欠損症、慢性腎不全、糖尿病、甲状腺機能異常 など
LDL-コレステロール(LDL-Cho) LDLというリポ蛋白粒子に含まれるコレステロール。俗に「悪玉コレステロール」と呼ばれ、高値は冠動脈疾患の危険因子。 家族性高コレステロール血症、特発性高コレステロール血症、高LDL血症など 
将来における動脈硬化性疾患の危険因子となる(脳梗塞、心筋梗塞、肺梗塞など)。
無リポ蛋白血症、低リポ蛋白血症、低LDL血症 など
過酸化脂質(LPO) 糖尿病やアルコール性脂肪肝など、動脈硬化性血管障害での病態の把握を行うための検査。 動脈硬化症、心筋梗塞、糖尿病、劇症肝炎、脂肪肝、非代償性肝硬変 低値側の臨床的意義は少ない
ナトリウム(Na) 細胞外液中の陽イオンの主体。主要な浸透圧活性物質。 下痢、嘔吐、発汗、本態性高Na血症、中枢性・腎性尿崩症、糖質・鉱質コルチコイド過剰、高張食塩水負荷時 など
Addison病、Na喪失性腎症、ADH分泌異常症候群(SIADH)、甲状腺機能低下症、代償性低Na血症(高度の高血糖、高BUN血症など)、偽性低Na血症(高脂血症、高蛋白血症など)
カリウム(K) 異常高値の場合には心室細動から心停止を起こす。血球内に多く含まれるため溶血による見かけ上の高値に注意。 保存血の輸血や輸液による過剰注入、Kの過剰経口投与、生体内および生体外溶血、アシドーシス、腎不全、乏尿、無尿、組織壊死(糖尿病のときのインスリン欠乏、外傷や火傷など)
低アルドステロン症(アジソン病、下垂体機能不全、抗アルドステロン剤の連用)
K摂取不足、代謝性アルカローシス・糖尿病性アシドーシスの回復期、周期性四肢麻痺、嘔吐・下痢、アルドステロン症(副腎皮質の腫瘍や過形成)、クッシング症候群、肝硬変、ネフローゼ、本態性高血圧、Bartter症候群など、多尿、利尿剤投与時
クロール(Cl) 酸塩基平衡異常の診断に有用な検査。血中の代表的陰イオンでNaと共に測定し両者のバランスにより診断。 高張性脱水症、尿細管性アシドーシス、呼吸性アルカローシス、Clの過剰投与 嘔吐、胃液の吸引、利尿剤投与、ミネラルコルチコイドまたはグルココルチコイド過剰症、低張性腹水、SIADH、代謝性アルカローシス、呼吸性アシドーシス、向精神薬の長期投与
ソマトメジン-C(IGF-I) GHの働きにより産生される物質。測定意義はGHとほぼ同様であるが、血中濃度が生理的変動に左右されにくく安定している。 巨人症、末端肥大症、甲状腺機能亢進症、
妊娠 など
GH分泌不全症、甲状腺機能低下症、小人症、栄養障害、肝実質障害(肝硬変) など
コルチゾール ACTHにより調節され、主に副腎皮質束状層から分泌される糖質コルチコイド。過剰でクッシング症候群、不足でアジソン病を起こす。 [ACTH高値]
クッシング病、異所性ACTH産生腫瘍、異所性CRH産生腫瘍、糖質コルチコイド不応症

[ACTH低値]
副腎腫瘍によるクッシング症候群、コルチゾール投与
[ACTH高値]
アジソン病、先天性副腎皮質過形成、ACTH不応症

[ACTH低値]
下垂体性副腎皮質機能低下症、視床下部性副腎皮質機能低下症
デハイドロエピアンドロステロンサルフェート(DHEA-S) 男性ホルモンの中間代謝産物。DHEAの硫化物で、より血中半減期が長い。Cushing症候群の病型判定や男性化徴候の指標。 Cushing症候群、先天副腎皮質過形成、副腎癌(治療奏効で低下)、思春期早発症 など
Addison病、Sheehan症候群、思春期遅発症(ゴナドトロピン単独欠損では低下しない)、Turner症候群、Werner症候群、Klinefelter症候群 など
インスリン(IRI) 糖代謝ならびにアミノ酸、脂質代謝などに関与する膵由来のホルモン。糖尿病の診断・病態把握、膵機能の診断に有用。 インスリノーマ、肥満、肥満を伴う糖尿病、肝疾患、Cushing症候群、末端肥大症、異常インスリン血症、インスリン受容体異常症、インスリン自己免疫症候群
糖尿病(I型および他の型の重症例)、低栄養状態、褐色細胞腫、原発性アルドステロン症、低血糖症(膵外腫瘍、下垂体・副腎不全)、膵癌
CRP 《定量》 代表的な急性相反応物質。炎症性疾患や体内組織の崩壊がある場合に血中で増加し、炎症マーカーとして用いられる。 [様々な炎症性疾患]
細菌・ウイルス感染症、リウマチ熱、関節リウマチ、悪性腫瘍、悪性リンパ腫、熱傷、外傷、急性心筋梗塞、外科手術後、抗凝固剤投与時 など
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DHEA-S基準値
年  齢 DHEA-S(μg/dl)


20〜29歳 138〜519
30〜39歳 98〜516
40〜49歳 68〜429
50〜59歳 53〜342
60〜  歳 13〜264


10〜19歳 ――――
20〜29歳 73〜322
30〜39歳 50〜270
40〜49歳 33〜262
50〜59歳 18〜210
60   歳 13〜154

出典:且O菱化学ビーシーエル 臨床検査情報